リスケジュールとは?・・・返済条件を変更すること。例えば、これまで月額10万円返済していたものを、月額5万円に減額するなど。
業績が悪化し、返済が苦しくなった場合、財務面で一番に考えることは、金融機関への返済条件変更です。
一般に日本政策金融公庫は、リスケジュールには対応してくれないと言われます。しかし、実際のところ、これはケースバイケースです。
弊社のお客様でも今月(2010年5月)日本政策金融公庫からの融資に関してのリスケジュールが成立しました。
これまで、月額75,000円返済していたものを、月額3万円まで減らしてもらいました。
日本政策金融公庫との交渉は基本的には、書面と口頭で担当者(返済相談窓口)と進めていき、着地点を探ることになりますが、口頭だけで交渉自体は終わることもあります。(もちろん、条件変更後の契約関係書類への押印等は必要になります。)
民間の金融機関は、交渉次第でリスケジュールは最大ゼロまで引き下げ容認してくれる場合もありますが、公庫においては、完全にゼロというのは、これまでの私の経験でもありません。
ただ、払える範囲で、減額し、返済期間を長期に伸長すること自体は、交渉次第で十分可能です。
今回のお客様も、月額3万円なら間違いなく返していけるという計画のもと、元々4年で借り入れていた融資を8年ちょっとに伸ばしてもらいました。
日本政策金融公庫と併せて、民間の金融機関からの借入を行っているケースもあるでしょうが、基本スタンスとしては、
- 民間金融機関は、一律限りなくゼロに近く
- 日本政策金融公庫は、出来る限り少額(長期)へ
と言うスタンスで進めてください。
尚、リスケジュール前の返済状況は完璧にしておき、予定資金繰り表から、「このままでは立ち行かなくなる・・・・・」と判断出来たらすぐに交渉に入って下さい。(資金繰り表を作成していない方は、必ず作成しておくようにしてください。これは経営において非常に重要なことです。)
一度でも延滞してからのリスケジュール交渉と、一度も延滞しない上でのリスケジュール交渉では、当然先方の態度も違います。
もっとも、今回の件も、3回延滞した上でのリスケ交渉で成功したので、延滞していたとしても、リスケジュール自体はできてしまうのですが。
尚、日本政策金融公庫においては、4回目の滞納が発生すると、連帯保証人への一括請求、強制執行となりますので、ご注意ください。