この項目も、事業計画書の中でも非常に重要な項目です。
担当者は、「なぜ、お客様があなたの会社を選ぶのか?」という点を厳しく見ています。
「お客様に選ばれる理由」がなければ、事業としての売上は上がらず、その結果、融資したお金の返済が滞ってしまう可能性が高くなりますので、セールスポイントを厳しく見ても不思議はありません。
私自身、融資相談を受けていて、ご相談に来られたお客様に「御社のウリは何ですか?」と聞いてもなかなか答えられない方が多数いらっしゃいますが、これは完全にNGです。
事業主自身が自分のセールスポイントや競合他社との差別化部分がわかっていないようでは、とても怖くて融資などできません。
以下にセールスポイントの例を挙げてみますので、参考にしながら自社のセールスポイントについて整理してみてください。
- 私自身(事業主)の業界経験が豊富な為、迅速で質の高い仕事を提供できる
- 雇用予定の従業員も若く、経験豊富である為、フットワークが軽く、お客様のご要望やサポートに迅速に対応できる
- 少数精鋭スタッフによるコスト低減経営を行うことで、お客様に対してリーズナブルな商品提供が可能
- 他では購入できない自社デザイナーによるオリジナルデザインの提供が可能
- 駅前一等地の立地でアクセスも良く、駐車場の確保もできたことからお客様も立ち寄りやすい
- 団体割引や時間帯割引等の他社が取り入れていない独自戦略で、学生さん等の若い団体客の支持を受けやすい
- 前職の経験から、インターネット営業に精通している為、店舗販売のみならず、遠隔地のお客様にも商品アピールを出来る
- 地元熊本の新鮮馬刺しを毎日仕入れており、商品の質に絶対的な自信を持っている
- 前職在籍時に長年のお付き合いがあった仕入業者とのネットワークから、良質の材料を安価で仕入れられる契約になっている為、一般消費者にも安くて良い品を販売する事ができる
上記はほんの一例ですが、それぞれの業種・ビジネスモデルに合ったセールスポイントをしっかりと主張してください。また、業界動向を分析し、競合他社との違いもしっかりと述べておきたいところです。
セールスポイントを書くポイントは、「ウチの会社は○○だから、××の部分が他社とは違う」という、理由とセールスポイントをセットで書くことです。
理由の無いセールスポイントは信憑性に欠けますから。
客観的に見ても競合他社との差別化が図れていて、お客様に選ばれるであろう合理的な説明が出来れば、それだけ融資はおりやすくなると言えます。