弊社のお客様で、スーツの仕立・販売の事業にて新規開業をお考えだったお客様からご相談を受けて2ヶ月。
日本政策金融公庫から400万円、信用保証協会保証付融資(制度融資)にて850万円の融資が無事決定いたしました。
そもそも800万円の融資を希望されておりましたが、日本政策金融公庫からの融資がとある事情で減額されてしまいましたので、制度融資を併用しようということになりました。
結果的に、希望額の1.5倍以上を資金調達出来てしまいましたが(笑)、お客様にもお喜び頂けたので何よりです。
実は今回、日本政策金融公庫からの融資額圧縮は想定の範囲内だったのですが、予想外は制度融資!
信用保証協会の保証はすぐ取れたので、当然に精度融資の方も「ほぼ決定!」と考えていました。
制度融資とは、保証を公的機関である信用保証協会が行い、民間の金融機関が実際にお金を出す仕組みになっていますが、金融機関とすれば、信用保証協会が保証をしてくれれば、自分達は貸倒のリスクがなくなり、それでいて利息を取れますので、オイシイ融資案件です。
にも関わらず、今回打診した信用金庫からは、融資拒否の決定を下されてしまったのです。
信用保証協会の保証があろうと、金融機関はまた個別に融資可否の判断をするわけですから、こういうことも絶対にないとは言い切れないわけです。
特に、平成19年10月より始まった責任共有制度(信用保証協会がこれまで全額100%保証してものが、80%の保証になり、金融機関は20%相当のリスクを負うことになりました。)により、信用保証協会が保証内諾を出しても、金融機関が渋る、という事態が発生する事がちょこちょことと出てきました。
今回もそれに当たってしまったというわけです。
お客様は、信金から断られたということで非常に落ち込んでおられましたが、僕は比較的楽観的でした。
なぜなら、今回断られたのはあくまでも一信金の判断だったからです。
制度融資の貸出元金融機関は他にも都銀、地銀、他の信金、信組とたくさんあります。
信用保証協会の保証内諾はあるわけですから、それを持って他の金融機関に話を持っていけば良いだけのことなんです。そうすれば、どこかはほぼ間違いなく貸してくれるわけです。(信用保証協会の保証があるわけですから。)
結果的には、今回も2件目の信用組合に行って、希望額満額の850万円の融資を受けることとなったわけです。
制度融資で、信用保証協会の保証がある場合には、堂々といくつかの金融機関を回れば良いのです。
各金融機関の事情によって、回収を図っていたり、貸出締付の方向に行っている金融機関もあれば、貸付高を増やしたいと思っている金融機関もありますので、回ってみなければわかりません。
また、制度融資の場合には、先述した責任共有制度がありますが、中には信用保証協会が100%保証してくれる融資プランもあります。
例えば、市の制度融資の○○というプランだと80%保証になるが、県の制度融資の××というプランであれば、100%保証してくれるらしい・・・・というものがあるのです。
その両者に申込要件や融資内容(金額・利率等)の大きな差異はありません。
ですので、言い換えれば、こっちからすれば、どちらの融資制度(県or市)を使っても良いわけです。
ただ、金融機関に気を遣うのであれば、市の制度融資ではなく、敢えて県の制度融資を活用する(或いはその逆)・・・という手法も有効でしょう。
とにかく、金融機関は貸倒を恐れていますので、出来るだけ信用保証協会が100%保証してくれた方が融資しやすいのは間違いないです(笑)。
これは実践でかなり使えるテクニックなので是非活用し、あなた様の資金調達にお役立て頂ければと思います。
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