先日、東京から熊本までご相談に来て頂いたお客様の案件に取り組んでおります。
このお客様は記帳を全くやっていないという事で、ウチのスタッフに丸2日かけて、9か月分の記帳をしてもらい、帳簿があがったので、その後、僕の方で丸一日かけて事業計画書作成でした。
うむ、良いものができた。やはり毎月の会計記帳をきちんと行い、試算表や資金繰り表を作成すると事業計画も具体的で現実に即したものが作れます。
試算表や資金繰り表どころか、日々の記帳すらしていない事業者さんも多々見られますが、そのような状況では公的融資はなかなかおりませんし、税務会計上も問題大アリです。記帳と試算表、資金繰り表作成は必ず行うようにしましょう。
本日は久留米でラーメン屋さん開業を目指しているお客様から、300万円満額で融資がおりたとの喜びの声を頂きました。(一度ご自身で申請されて、日本政策金融公庫に断られたのですが、当事務所で事業計画書を策定しなおして満額通りまりました。)
まだお若い店主さんですが、これから是非とも頑張って頂きたいと思います。
こちらのお客様もわざわざ県外からご来所・ご相談頂いたお客様ですが、希望通り融資が通って何よりです。今度食べに行ってみたいと思います。
さて、実は先日、当事務所の方でもお付き合いの意味も込めて、公的融資である制度融資(信用保証協会付融資)を近くの金融機関で申込みました。申し込みから1週間程度で第三者保証人無しで200万円満額のOKが出ました。(早くてビックリです。)
信用保証協会は、業績(決算書)次第で保証料率を9段階にわけて定めているのですが、弊社は幸い業績を評価して頂き、最も有利な「9」にての借入が可能とのことで、保証料率0.5%ということでした。(しかも、熊本市が半分負担してくれるので、実質0.25%!)
金利も固定の2%です。やはりこの利率で固定で借りられるのが公的融資の強みですね。
ウチの事務所には公的融資による資金調達の相談が毎日届き、何には切羽詰った案件も非常に多いのですが、実は私自身は公的融資や資金繰りで困った経験自体は実はここまではありません。
融資と言うのは、今は必要なくても、今後経営をしていく上で危機が訪れた時にいつでも融資してもらえるように、与信を作っておく事が大切だと考えます。
今は特に建設業、不動産業の方はかなりの苦戦を強いられております。金融機関側は、「新規の建設業者・不動産業者には貸さない」というスタンスがかなり強いので、取引実績がない業者さんはドンドン潰れているようです。
こういう時に思うんですよね。
「借入をして実績を作っておけばよかった・・・」と。
でもほとんどの人はそのピンチが訪れなければ、わからないものです。
民間金融機関のプロパーはもとより、公的融資にしたって慈善事業ではありませんので、切羽詰ってから慌てても遅いわけです。
ゆとりある時にほんのちょっと手間とわずか金利コストで「実績」「信用」コツコツを作るのか、ボケーっと過すのか。この差は上手くいっているときには大したことないのですが、ピンチが迫った時に雲泥の差となります。
「絶対借金はしたくないんです!」という人に限って、1~3%で借りられる公的融資を利用せず、ピンチが訪れ、切羽詰って結局10%超えのビジネスローンやそれ以上の金利払って消費者金融に手を出します。
過大な負債はNGですが、負債額や自己資本比率を気にしながら、与信向上や事業戦略の為に借入を行うことは、事業経営において、ごく自然な行為です。公的融資を上手く活用して、健全で安定した経営を目指していきたいものです。
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