引用元: 産経ニュース
https://www.sankei.com/economy/news/170426/ecn1704260008-n1.html
(ここから主要部分抜粋)
商工中金が不正融資 35支店816件、隠蔽行為も確認
商工中金は25日、金融危機や自然災害などで業績が悪化した中小企業に運転資金を貸し出す国の制度融資で、必要書類を改竄(かいざん)するなどの不正が35支店で816件あったと発表した。
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報告書によると、平成20年度以降で、取引先の760口座の資料が改竄された。このうち348口座の約198億円は不正がなければ、融資が実行されなかった。池袋支店では、不正の発覚後、隠蔽(いんぺい)行為も確認された。
(ここまで)
政府系金融機関たる商工組合中央金庫(商工中金)が不正融資とのことで何と言えばいいやら・・・・
ノルマに追われたことで職員が本来制度の適用外の案件に不正融資をしたとのことです。どんな事業も、そして政府系金融機関ですら営業ノルマってのは当然にあるんですよね。ボランティアではないわけですから。
しかし書類の改ざんをしてまでというのはなかなか悪質ですね。
よく怪しげなコンサルタントを名乗った金融ブローカーが実態とかけ離れた事業計画や粉飾した決算書を元に不正に融資を引っ張るお手伝いをすることは実際にありますが、貸し出し元である商工中金側が指南したというのはなかなかない事件です。
よっぽどノルマに追われていたのだと推察しますが、営業ノルマが厳しいのであればこうした不正ではなく、街の中小企業への営業活動を勤むなどの努力にベクトルを向けて欲しかったですね。
民間金融機関は足でとってくるような泥臭い営業活動もやっていますし、借りたい中小企業だってたくさんあるはずです。
もちろん不正に手を染めたのは一部の支店、一部の職員でしょうが、35支店って92支店あるようなので(平成29年4月26日時点)、実に40%ですよね。組織ぐるみと言える割合ではないでしょうか。
本部も隠蔽関与とのことなので、組織ぐるみであることはまあ間違いないわけですが、民間金融機関としても民業圧迫極まりない行為だと言えるでしょう。
そしてこうしたネガティヴニュースが原因で下手に審査の厳格化や融資の締め付けなどの悪影響が個人事業主や中小企業に及ばないよう組織としての浄化を期待したいものです。
しかし、民間金融機関はもちろんのこと、日本政策金融公庫や今回の商工中金でも営業ノルマはありますし貸出先を欲しているわけです。特に時期的にはこの思惑が顕著な時があります。
そうした場合は不正融資はもちろんNGですが、融資を受けやすく、また交渉しやすいのも事実です。
資金繰りに困っている方は、とにかく出来るだけ多くの金融機関に金利の低いところから順次チャレンジしてみることが大切です。
それにしても今回不正融資で融資実行された企業側への対処はどうなるんでしょうね・・・まさか突然一括返済しろとも言えないでしょうけど、引き続き注視したい案件です。
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