日本政策金融公庫が発足以来、初の黒字に転換したようです。
(以下日本経済新聞より引用)
日本政策金融公庫が2日発表した2016年3月期決算は純利益が505億円と、08年の発足以来初めて黒字になった。前の期は1347億円の赤字だった。景気回復で中小企業の倒産が減り、信用保険業務の収支が改善したことが寄与した。
日本公庫は全国の信用保証協会が中小企業の借入債務を保証する際に、保証協会と保険契約を結び、企業が倒産した場合には保証協会に保険金を支払う。東京商工リサーチの調査によると15年の倒産件数は8600社と日本公庫の設立以来最も少なく、日本公庫が支払う保険金も前の期に比べ733億円減った。
保険引受残高が減ったため、保険金の支払いに備えて積む保険契約準備金の戻入額も1296億円計上した。貸出金残高は3月末時点で18兆3000億円と15年の同期に比べ7%減った。危機対応円滑化融資が減少した。
熊本地震による融資や返済の相談件数が5月末までに3854件あったことも明らかにした。
(ここまで)
引用元:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGC02H14_S6A600C1EE8000/
黒字化まで8年ですか。公庫自体の審査も厳しめの割に、自身の事業も黒字化には苦戦して結構かかっている印象を受けます。
とはいえ、日本政策金融公庫は民営化されたと言っても公共性の高い100%政府出資の政府系金融機関です。
1%台からの低金利貸し出しや民間金融機関から融資を受けられない個人零細中小企業をメインに積極的に貸し付けていることを鑑みれば、簡単な道のりではなかったであろうことも想像に難くありません。
民間の金融機関のように年利18%とか取れるわけではないので、倒産件数が多ければ貸し倒れが大きくなるわけですし、それは業績を圧迫します。
日本政策金融公庫自体が潰れることはないでしょうが、引き続き好業績を続けて、市井の中小企業をより積極的に支援して頂きたいと思います。
それにしても倒産件数8600社でも2008年以来最少なんですね。リーマンショックの傷がようやく癒てきたということでしょうか。
経済環境の急激な変化や自然災害、大型倒産による連鎖など経営をしていれば様々なことがおきますが、それらに対応できる事業体制を常日頃から準備しておきたいものです。
引き続き日本政策金融公庫自体の業績も注視していきたいと思います。
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