建設業振興基金とは、建設業経理士検定試験や建築施工管理技術検定試験、また電気工事施工管理技術検定試験の実施などを行う団体です。
建設業振興基金が設立されたのは1975(昭和50)年ですが、当時は高度経済成長期から時代が安定期に転換し始めていた時期でした。
そのため、景気は低調で、多くの中小企業は経営難を余儀なくされていました。
そこで、建設産業が金融市場での信用を取り戻し、変化する時代に対応するために、建設産業界と当時の建設省(現在の国土交通省)で建設業振興基金という基金を創設したのです。
建設産業界は、発注・受注から完成、そして引き渡しまで長期的なスパンで仕事を進めるため、実務や経理の考え方が一般的な製造業と異なる部分が多いです。
そこで、建設産業界特有の経理の考え方を普及させるために、建設業振興基金は「建設業経理事務士」という資格を作りました。
これにより、中小企業の経営力や財務の強化、情報化の推進などを図る狙いです。
また、建設業に従事する人の技術力を向上させるために、「建築施工管理技術検定試験」や「電気工事施工管理技術検定試験」も実施しています。
建設業振興基金は、以前は国土交通省が管轄する財団法人でしたが、公益法人制度改革によって一般財団法人に移行しています。