日本政策金融公庫の資本性劣後ローンは資本性ローンとも呼ばれており、こちらは他の融資とは大きく異なる点があります。
中小企業が倒産するというニュースは珍しくはありませんが、仮に倒産した場合に債権回収される順番があるのです。
最も優先順位が高いのは税金、社員の給与であり、資本性劣後ローンはこの優先順位が低い融資です。
つまり、仮に会社が倒産した場合には資本性劣後ローンはほぼ回収不能であり、非常に危険な性質を持っています。
しかし、資本性劣後ローンは負債ではなく純資産の一部と見なされるので、他の融資と比べて役立つ場面があるのです。
普通、融資を受けたらそれは借入金として処理するので、借入金が膨らむと金融機関は追加融資に応じてくれません。
しかし、資本性劣後ローンは例外的に純資産として見なされるので、金融機関からの融資を受けやすいのです。
融資の中でも極めて特徴的な資本性劣後ローンですが、日本政策金融公庫が扱っている他の融資と比べると金利や返済期間も大きく異なります。
金利は業績に応じた形で変動し、最大で6.05%とやや高く、また返済期間は5年1ヶ月以上15年以内です。