赤字会社は絶対に融資を受けることが出来ないと考えていませんか?
もちろん赤字より黒字が好ましいのは当然ですが、赤字だからといって公的融資を受けられないなんてことはありません。
3期連続赤字でも普通に好条件で融資を受けている会社は存在ます。
では、赤字でも借りられる会社・借りられない会社の違いとは一体何なのでしょうか?
簡単に箇条書きでまとめる以下の通りです。
借りられない会社の特徴
- 既に借入金額が過大で、融資枠や信用保証枠が残っていない
- キャッシュフローが著しく悪く現預金がない
- 融資金が設備投資や業績改善に使われず、単なる赤字の穴埋めに消えている
- 赤字会社のくせに高級車に乗っていたり、役員報酬や交際費が多額に計上されている
- 赤字に対して何も悪いと思っおらず、のんき
赤字でも借りらる会社の特徴
- 借入金がなく(少なく)、融資枠や信用保証枠が十分残っている
- キャッシュフロー自体は悪くなく、現預金に余裕がある
- 赤字改善の為の具体的な資金使途を示すことができる
- 役員報酬はじめ、経営人が率先して節約・我慢をしている
- 赤字に対して危機感や罪悪感すら持っていることが感じられる
- 実質黒字企業(社長の個人役員報酬が多いから赤字になっているだけ等)
後ろ向きな資金と前向きな資金
とにかく融資金を赤字の穴埋めに使っているだけの、無駄な延命資金は後ろ向き資金であり、金融機関の担当者がまともなら融資はしません。
少なくとも私が担当者なら門前払いで貸付残高があったらば損切りして倒産させるでしょう。
そんな無能な経営者に付き合っていても何の得もないからです。
赤字事業部門の撤退にかかる経費の為の融資や、事務所移転費用(高い家賃のオフィスから安いオフィスへ)、人件費削減の為の退職勧告経費(人を切るのもタダでは出来ません)などは一見後ろ向きな仕事ですが、「赤字を解消する為の施策」としては前向きな融資資金と言えます。
知らず知らずの内に高くなった固定費を削減するのも時間がかかりますし、タダでは出来ません。
売上を上げるだけが前向きな資金ではありません。赤字幅を減少させる為の資金だって前向きな資金なのです。
そうした施策をする為には、赤字に転落したら(出来れば赤字に転落する前に)早急に対処することです。
削減できる可能な限りの固定費カットや赤字の原因を潰すことが出来たら、その次は攻勢に転じる時です。
たとえ今期が赤字だったとしても、堂々と宣伝広告費をはじめ、攻めの為の資金に関して融資申請をお願いしてみてください。
もちろん、経営改善計画書と5カ年収支計画書は必ず作成しましょう。
難しく考える必要はありません。現状把握と今後の対策、将来の展望を簡単に2,3ページ程度にまとめれば良いのです。
その熱意と行動力が伝われば、きっと金融機関は融資をしてくれることでしょう。