資金繰りは「キャッシュの管理」と「危機感の持ち方」が重要です。
キャッシュの管理をしっかりやっていても、危機感の欠如から資金繰りに詰まってしまう社長がいます。
「ヤバイよヤバイよ」と言っていても、危機察知能力に長けた社長の場合、実際は本当にヤバイ段階の3歩、4歩手前で気づき、先手を打ちます。
一方で危機感の欠如した社長が「ヤバイよヤバイよ」と言い出した場合、ガチでヤバイです。リアルにヤバいレベルです(笑)
危険察知をするためには、キャッシュの管理が大切
個人零細・中小企業は現預金の動きは日々チェックしておきましょう。
信じられない話ですが、経営者の中には現金が今いくらあって、いつ、いくらの支払いがあるかを把握していない・・・そんな方もいるのです。経理に丸投げってやつですね。
「銀行口座も複数あるし、全部は把握しきれないよ」
そんなものは言い訳に過ぎません。
口座が10個あっても20個あっても、エクセルにまとめて日ごとに残高を付けていれば、簡単に口座ごとでも残高は把握できますよね。
個人資産も同様に管理しましょう。中小企業は、実質、個人資産も一心同体ですから、個人と会社のトータルでいくらありますか?って話です。
まずは現預金を確認
まずはキャッシュを確認しましょう。
月商の3ヶ月分以上あればとりあえず安心です。
1ヶ月分しかないなら、日本政策金融公庫や信用保証協会付き融資で資金調達をし、現預金額を増やしてください。
個人の預金が多い場合や、回収不能になり得ない継続的な安定売上収入がある場合は1ヶ月分でも十分でしょう。
出来れば3ヶ月分から6ヶ月分あると安心ですね。
純キャッシュはいくらある?
決算書上の細い話ではなくて、今現在あるキャッシュから、預かり金や借入金、目先で支払が確定している大きな費用をざっくり引いて、自分の純キャッシュがどのくらいあるかを常に把握しておきましょう。
長期借入金自体はすぐに減るお金ではないので、計算に入れなくても良いのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、融資金や預かり金はいますぐ減るお金ではないかもしれませんが、同時に自分のお金でもありません。
他人のお金なのに、残高の大きさから気が大きくなったり、浪費したりしない為にも、純キャッシュ自体がどの程度かは心に刻み込んで、厳しい気持ちを持ち続ける必要があります。
出て行くお金もしっかり把握
仮に1億円持っていても、数日後に5000万円支払うことが確定していれば、それはつまり、もう5,000万円しかないことを意味します。
だったら当然5,000万円を前提に資金繰りしないといけないのに、なぜか今手元にあるお金1億円を前提に考えてしまう方がいらっしゃいます。
目先支払の5,000万円と、月々50万円返済の長期借入金5,000万円では、同じキャッシュアウト額ですが、資金繰り的には全く違ってきます。
資金繰りをしっかり現金ベースで管理することで、危機を察知しやすくなりますし、早い段階で危機感を持つことで経費の削減や資金調達に走る時間が確保できます。
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