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ビジネスローンとは?わかりやすく解説

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【目次(もくじ)】

1.ビジネスローンってそもそも何?

ビジネスローンは事業融資のことで、資金使途が「事業用であること」と定められています。

つまり、生活費や教育費、その他消費活動のために使うことはできません。

事業用の社用車購入の為にはOKですが、家族やプライベートで使う自家用車購入はできません。自家用車購入の場合は自動車ローンを利用することになります。

逆に言えば、事業に関することであれば、事務所の敷金や内装費用、家具購入、パソコンや宣伝広告費、新聞図書費など自由に使えます。

個人事業主、会社・法人形態の別は問いませんが、提出書類が一般的な融資に比べて多くなります。

2.ビジネスローン申請に必ず必要な書類と要件とは?

ビジネスローンは事業を営む人に向けたローンですので、個人向けカードローンとは必要な書類も少し異なります。

個人向けカードローンなら本人確認の書類だけで借りられるところも多いですが、ビジネスローンには、本人確認書類以外に確定申告書や決算書など事業の収益を示すことができる書類が必要です。

個人事業主なら確定申告書、法人なら決算書を提出する必要があると思ってよいでしょう。経営状況を判断するためのものなので、1期分ではなく2期分以上の書類が必要になるケースも多いです。

基本は以上の本人確認書類と確定申告書(決算書)のみで審査を受けられますが、金融機関によっては印鑑証明書や登記簿の提出も求められることがあります。

なお、必要書類を揃えても事業内容に問題なしと認められなければ融資を受けられません。

金融機関によって基準は違いますが、赤字の状態でも融資が可能な場合はあります。

しかし、資産総額より負債総額の方が多い債務超過の状態だとどこにも断られる可能性が高いです。

また、税金に滞納・未納がある場合もかなり難しいと思ってよいでしょう。

なお、事業歴が長いほど有利ではありますが、業歴1〜2年でも融資可能なところはあります。

参考:ビジネスローンの審査基準とは?

3.ブラックでもビジネスローンは受けられるのか?

金融会社はどうやってブラック情報を把握している?

ブラックとなっている会社の経営者や個人事業主が個人的にローンに申し込んでも、まず間違いなく断られてしまいますが、ビジネスローンの場合はブラックでも借りられる可能性はあります。

というのも、個人消費用と事業用では資金の性質が異なり、審査で重視されるところも異なるからです。

ビジネスローンでは個人の信用より事業そのものの信用が重視されます。業績が良く返済能力があると判断されれば貸してくれますし、業績が悪くても返済計画書や事業計画書がしっかりしていれば可能性はあると言えるでしょう。

金融機関がビジネスローンの審査を行う場合、その事業者の過去の融資の返済履歴や不渡り・破産などの事故歴を、全国銀行協会などの信用情報機関に照会してチェックします。

ブラックリストといっても、「この会社にお金を貸してはいけない」という帳面のようなものが金融機関に配布されているわけではありません。

ただ、過去の返済で事故があるとその情報が公開されてしまうため、どの金融機関に申し込んでも一様に審査に通らず、ブラックリストに載ったと思ってしまうのです。

なお、赤字だからといって必ずしも審査に落ちるとは限りませんが、税金を未納・滞納している場合はまず間違いなく審査に通りません。

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4.なぜ資金使途が重要なのか?フリーローンを事業に使ったら罰則があるの?

ビジネスローンの審査で最も重視されるのが資金使途です。

なぜ融資を受ける必要があるのかをしっかり説明できなければ、金融機関も貸したお金がどのように使用されるかがわからず、本当に返せるのかが判断できないため、融資に踏み切ることができません。

マイカーローンや住宅ローンは使途がはっきりしていますが、事業性の資金はさまざまな使途があるため、明確に説明する必要があるのです。

事業用に融資を受ける場合は、その使途は運転資金か設備資金のどちらかになるでしょう。

請求書や見積書で明確な金額がわかる設備資金の場合、金融機関は融資の判断がしやすいですが、運転資金は長期か短期か、経常運転用か増加運転用かなど使途もさまざまですので、数字を示して明確に説明できるようにしておくことが大切です。

なお、フリーローンという資金使途が自由なローンがありますが、これは個人向けのローンです。

使途自由といってもいくつかの例外があり、事業資金に使用することは禁じられています。

個人で借りたフリーローンから少額を事業に回したところでバレることはあまりないですが、もし金融機関にバレた時は、強制的にローンを解約され、現在借りているお金を一括返済するように要求されるでしょう。

信用を著しく損なう行為ですから、その金融機関を二度と利用できなくなる可能性さえあります。

5.アイフルビジネスファイナンスのビジネスローン概要

アイフルビジネスファイナンスは大手消費者金融アイフルの完全子会社であり、法人・個人事業主向けのローン会社として誕生しました。

融資の実績やサービスには定評があり、ビジネスローンは運転資金や設備資金としてはもちろん、起業資金、仕入れ資金、つなぎ資金、また従業員の給与や納税のための資金など、幅広く利用できるローンとなっています。

アイフルビジネスファイナンスのビジネスローンの特徴は、最高融資額が1,000万円と高額なことと、来店の必要なく利用できるところです。

また、借入も返済もコンビニATMで可能であり、最短なら即日の融資も可能というメリットもあります。実質年率は、利用額に関係なく3.1%~18.0%です。

総量規制の対象外なので、年収の3分の1以上の金額も借入可能です。

申し込みに必要な書類には、本人確認書類と、法人が登記事項証明書と2期分の決算書、個人事業主が2年分の確定申告書となっています。

アイフルの完全子会社だけあって融資実績が豊富です。

ビジネスローンは累計10万口座を超えるほど利用者が多いローンです。

また、上記のビジネスローン以外にも、不動産担保ローン、ファクタリング、医療機関・介護事業者向けローンなど事業用の融資が充実しています。

→ アイフルビジネスファイナンスカードローン

6.ジャパンネット銀行のビジネスローン概要

ジャパンネット銀行は、三井住友銀行の傘下に2000年に設立された日本初のネットバンクです。

ジャパンネット銀行のビジネスローンには、Yahoo!ショッピングかヤフオク!に出店する店舗に向けたものと、クラウド会計ソフトfreeeの有料会員に向けたものの2種類があります。

ビジネスアカウントでログイン後、ローンのタブをクリックすると表示されます。


(※クリックで拡大します) 

Yahoo!ショッピング、またヤフオク!出店者向けのビジネスローンは、最高3,000万円まで10万円単位で借りられます。

ただし、出店歴が18カ月未満では融資の最高額が1,000万円未満となっています。

また、資金使途がYahoo!ショッピング、またはヤフオク!に出品する商品の仕入れ用と決まっています。返済期間は最長12カ月です。

なお、利用には、ジャパンネット銀行の法人・個人事業者向け普通預金口座「ビジネスアカウント」も必要です。

クラウド会計ソフトfreeeの有料会員向けのビジネスローンは、対象が法人・個人事業主であり、50万円から3000万円まで50万円単位で借りられます。

資金使途は運転資金です。

なお、freeeの有料会員でも、freee個人事業主「スタータープラン」は対象外です。

審査には、freee内に申込月とその前月を除いた直近6カ月の仕訳データが必要になります。

また、こちらもジャパンネット銀行法人・個人事業者向け普通預金口座「ビジネスアカウント」があることが前提です。

7.Oricoの事業融資・ビジネスローン概要

Orico(オリコ)には2種類のビジネスローンがあります。個人事業主専用の「CREST for Biz」と、法人ならびに個人事業主専用の証書型ローン「ビジネスサポートプラン」です。

CREST for Bizは個人事業主向けの事業資金用カードローンです。

最高額が300万円とやや少なめですが、総量規制の例外として年収の制限を受けずに利用できるというメリットがあります。

また、提携する全国の銀行やネットバンク、コンビニATMでいつでもキャッシングできるので、すぐに資金が必要という際に便利です。

申し込みに必要な書類として、本人確認書類、確定申告書などの所得証明書、借入計画書があります。

ビジネスサポートプランは、個人事業主も法人も利用できるローンですが、対象はオリコ加盟店かオリコクレジットを利用中の事業主に限定されています。

証書貸付タイプとクレジットライン設定タイプがあり、前者の融資額が100万円〜1,000万円、後者が50万円〜500万円となっています。

総量規制の例外で年収の3分の1以上の借入も可能です。

事業用としてなら資金の使途は自由です。

なお、審査に必要な書類には、直近二期分の決算書、事業計画書、商業登記簿謄本などがあり、CREST for Bizより多くなっています。

8.ふくぎんビジネスローン「ファストパス」

ふくぎんビジネスローン「ファストパス」とは、福岡銀行が平成29年5月から取り扱いを開始した新たなビジネスローンです。

最短なら即日中に審査結果がわかるスピーディーさと、来店不要で担保や保証人も不要というところが大きな魅力です。

ふくぎんビジネスローン「ファストパス」には利用条件があります。

沖縄県以外の九州各県、または山口県内で事業を行っている法人もしくは個人事業主が対象であり、そのうち、福岡銀行の口座を持ち、13カ月以上の福岡銀行もしくは他行の預金明細があることが申し込みの条件です。

資金の使用使途は運転資金であり、融資金額は1万円単位で100万円以上1000万円以下、融資期間は12カ月以内、利率は年5.0〜12.5%となっています。

ふくぎんビジネスローン「ファストパス」の大きな特徴は、個人事業主も申し込めるビジネスローンであることが一点です。

もう一点は、通常なら福岡銀行の営業エリア内で事業を展開する事業者しか利用できないところ、マネーフォワードの提供するMFクラウドファイナンス経由で全国で資金調達の申し込みが可能なことです。

MFクラウド会計を使えば、帳簿データの連携だけでさまざまな金融機関の融資審査の回答が得られます。

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