AI融資は、融資の可否を人工知能を活用して行うというものです。
これによって、経営者は決算書などを銀行まで持っていく必要が無くなり、融資スピードが非常に速くなります。
資金繰りに困っている企業や個人事業主がスピーディーに資金を得るのに役立ちます。かつてのビジネスローンの進化版といったイメージでしょうか。
経営者が資金繰りのために銀行に足しげく通う必要もなくなるので、経営により専念できるようになります。
金融機関にとっても業務の簡素化を図ることができます。また、現在では定量的データを人間が分析・判断しているので判断ミスも起こりえます。
人工知能を活用すればそのようなミスを排除できます。このようなわけで都市銀行がAI融資を行う動きは今後ますます広がっていくことでしょう。
ただ、中小企業が都市銀行から融資を受けるのはかなり難しい状況です。しかも、現在は経営者の経歴や人間性も考慮されて融資判断がなされますが、人口知能にはそこまでの判断はできません。それで、数値データに対する要求は今まで以上に高くなることが予想されます。
黒字決算でなければならず、今までに、遅延なくきちんと繰り返し返済をしてきた実績もなければなりません。このような条件は個人事業主や中小企業にとっては非常に高いハードルと言えます。
また、融資担当者や支店長などとのコミュニケーションの機会が減るため、経営相談や経営に必要な情報を得る機会も限られてくることも懸念されます。
現在、AI融資は都市銀行や一部の地方銀行によって取り入れられつつあります。
中小企業を対象にAI融資による即日融資を目指している銀行もあります。
しかし、切実に融資が必要な中小企業や個人事業主がAI融資の対象とされるにはまだまだ時間が必要のようです。