トラック近代化基金融資とは、全日本トラック協会が行う「補完融資」のことを指します。
この融資は1億円以上の事業規模のプロジェクトに対して低金利で行われ、トラック運送事業者をサポートする目的があります。
申込は各都道府県に設置されたトラック協会の窓口で可能です。
融資対象者は、都道府県トラック協会に加入済の貨物自動車運送事業法の認定を受けた運送事業者とその組織・持株会社です。
それから株式会社商工組合中央金庫もしくはその代理店の取引資格を持っている必要があります。
融資対象となるのはたとえばトラックターミナルや配送センターといった物流施設の整備に使われる資金があります。
これには事務機器等の購入・設置費用や補修・改修費用も含めます。
それから人材を確保したり、生産性を向上させたりするために使われる資金も融資対象です。
具体的には福利厚生施設の整備に使われる資金や荷役機械購入に使われる資金などがあげられます。
融資条件についてですが、1億円〜50億円の事業規模のプロジェクトで、限度額は平成29年度からの投資額の30%となります。
この金額が5,000万円未満であれば5.000万円が限度額です。
利率は貸付を行う金融機関が定める最優遇利率が適用されます。担保・保証人についても貸付を行う金融機関が定めるものに従います。
償還期間は10年以内、据置期間は6ヶ月以内、償還方法は毎月、隔月、3ヶ月ごとの元金均等償還のいずれかです。
再融資も可能ですが、先の借入の償還が正常に行われている場合に限ります。ただし、高度化事業での融資は例外です。
トラック近代化基金融資は「補完融資」であることから利子補給があります。
利子補給とは、融資を受けた者の利子負担を減らすために行政が利子の一部を給付することです。
この融資の利子補給率は年率で0.3%、利子補給の限度額は2,000万円となっています。
申込の際は各種必要書類を提出する必要がありますが、その中に融資推薦申込書というものがあります。
ここでいう「推薦」は申込内容がトラック近代化基金融資の対象に適合するかどうかを確認・証明することを意味しており、推薦されたからといって融資が決まるわけではありません。
推薦された後に、金融機関が審査で信用や返済能力に問題がないことを確認し、はじめて融資が実行されます。
ちなみに必要書類の融資推薦申込書や企業要項、事業計画書、承諾書は全日本トラック協会の公式ホームページからダウンロードすることができます。