各種ローンをはじめ金融機関から融資を受ける際には金利が発生します。
借入れ金額に金利による利息分を加えた金額を返済する形になりますから、金利の設定によって総返済額も月々の返済額も大きく変わってきます。
当然金利が少ない方がよいわけですから、融資を受ける際には金利交渉の余地がないかどうかをチェックしておきましょう。
金利交渉といっても単に「もうちょっと金利を下げてもらえませんか」とお願いしてもスムーズに進むことはほとんどないでしょう。
交渉のためにはそれなりの材料、もっといえば武器が必要です。その最大の武器となるのが情報力です。とくに役立つのが他の金融機関の相場やサービスの内容です。
その金融機関が設定している金利が他の金融機関と比べて高いか低いかを比較検討したうえで話を持ちかければ交渉の余地も出てきます。
この場合ただ「どこそこの金融機関の方が金利が安い」といった純粋な比較論に終始するのではなく、サービス内容全般を比較したうえでできるだけ客観的な視野で交渉に臨むことが大事です。
たとえば「金利面ではそれほど差がないけど返済期間や融資限度額の面で他の金融機関に比べてちょっと劣るような気がする。だから金利を少し優遇してくれないか」といったやり方など。
あまり露骨にやりすぎると担当者の心象を悪化させてしまう恐れがあるため、カドが立たない範囲でうまく行っていきましょう。
そして情報をできるだけ具体的な形で用意することも大事です。金融機関のホームページに掲載されている金利だけでなく、仮審査を受けてみてその結果も交渉材料として役立てましょう。仮審査を受けるだけなら無料ですし、ネット上から手軽に受けることができます。もっと金利が低い金融機関で仮審査を受けることができたのならもっとよい条件で融資を受けられるということになります。その点を強調してアピールしてみましょう。
実際のところ金利交渉に成功するのは難しい面もあります。
中小企業の場合はとくに資金繰りが悪化した状況で融資を申し込むことが多いため、金融機関の側としても返済不能になった時のリスクを考慮して金利をあまり下げない傾向が見られるからです。
ですからもし思うように交渉が進まない場合には返済能力があることをアピールする、あるいは税理士の紹介状といった信用力のアップに役立つ手段を用意するといった準備を行っておくのもよいでしょう。
借入れの一本化目当てに融資を受ける場合にはとくに金利を低くするメリットが重要になるだけに、粘り強い交渉とそのための準備をしっかりと行っておきましょう。