日本政策金融公庫(国民生活金融公庫)、制度融資(信用保証協会付融資)等の公的融資支援、資金調達、事業計画書なら、行政書士事務所WITHNESS

永遠に借り続ける姿勢「無借金経営は目指すな」

起業家、経営者にありがちなファイナンスの間違いとして「無借金経営を目指してしまう」ことが挙げられます。

借金は悪だという幼少時代から叩き込まれて、その真偽を自分の頭で考えたこともないままに成長してしまったパターンです。

冷静に考えてみてください。

起業や経営のための借り入れは家族や親族に強く反対されるのに、住宅ローンの為の借り入れはむしろ推奨されます。(早く家を買いたい、マイホームが欲しい・・・・と)

しかし住宅ローンは単なる浪費でお金が減り続けるだけですが、事業融資は投資ですから、適切な使い方をすればリターンが見込めます。

もし使わないとしても、手元資金として置いておけば精神や経営の安定にもなりますし、投資局面において色々な選択肢を採ることができます。

借金はないけど、手元に1円も現金がないのと、借金5,000万円だけど、手元に5,000万円の現金があるの、どちらが良いですか?

使わない事業資金を借りると金利がもったいないと言われる方が多いのですが、金利なんて微々たるものであって、いざという時に現金がある安心感や自社の信用力構築の為の費用と思えば安いものではないですか?

一度計算してみればわかりますが、金利0.7%、35年固定という有利な条件で住宅ローンを借りたとしましょう。

住宅ローンの場合

借入金額:5,000万円
金利:0.700%
借入期間:35年 (420回払)
返済総額:56,389,153円
支払利息総額:6,389,153円

月額返済額:134,260円
年間返済額(月額返済額×12):1,611,120円

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

では、公的融資で同じ5,000万円を金利2%、返済期間7年で事業融資を受けたとしますと、以下の通りになります。

事業融資の場合

借入金額:5,000万円
金利:2.000%
借入期間:7年 (84回払)
返済総額:53,623,190円
支払利息総額:3,623,190円

月額返済額:638,371円
年間返済額(月額返済額×12):7,660,452円

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

比較してみると明らかですが、住宅ローンを組んでいるほうが、多大な金利を支払うことになるわけです。

金利は2%程度に抑えることが大前提になりますが、事業融資は受け続け常に現預金を豊富に持つ姿勢が大切です。

私自身も事業用の借金を親戚等から咎められた人間の1人です。

20代前半で若かったこともあって、心配からのことだったということは理解しています。

私は現在3,000万円もの事業融資借り入れがあります。(住宅ローンや車のローンはありません)

その一方で1億円くらいの手元キャッシュがあります。つまり+約7000万円の純資産。

現預金が1,000万円程度しかないのに、住宅ローンの残債がまだ3,000万円残っている・・・なんて人も多いのではないでしょうか?

そういう方は純資産△2,000万円。

2,000万円の債務超過状態で、企業ならば融資もでないであろう危機的状況です。(家現物はキャッシュで購入した場合以外、資産にはなりません。)

借りては返す。返してはまた借りる。これを続ける過程で、事業で利益がでていれば、自分の分け前も増えていきます。

自分の分け前がストックできたら、住宅ローンなど組まずにキャッシュで家でも車でも買えば良いのです。

事業で利益がでなかったらどうするんですか?と一般の方は聞いてきたりますが、利益が出ないと思って事業する人はいないんです。(結果的に出せない人はいますが)

借り続けないデメリットとは?

せっかく創業融資を獲得しても、完済してしまい、数年(概ね3年)が空いてしまうと、結局また新規の融資として扱われ、多大なペーパーワークと与信調査が必要になり、スピーディーな資金調達ができなくなります。

一度融資を受けたら、返済を進めながらも、完済する前に折り返し融資、追加融資としてまた新たに借りるのです。

そのタイミングであれば、決算書2期分と直近6ヶ月の試算表だけで特に煩雑な手続きもなく迅速かつ簡単に資金調達ができてしまいます。

経験のある方なら共感できると思いますが、初回の融資と2回目以降の融資は難易度が全く違います。

借りては返すを繰り返すうちに、あなたの返済実績はどんどん積み上がります。

継続して借りてくれる正常先として金融機関からの与信もグングン上がります。

借り続けることでプロパー融資が出るようになる

プロパー融資とは、信用保証協会を付けずに、金融機関が独自で実行してくれる融資です。

私が実際に3000万円の融資を引っ張った際にも書いていますが、信用保証協会付融資の場合は、保証料と印紙代で1500万円の融資に対して27万円支払いました。

利息は与信構築のための必要コストと考えられますが、この保証料は払わなくて済むなら払いたくはありません。

その為にはプロパー融資を受けるしかないわけですが、創業時や最初の借入の際にはプロパー融資を受けられる可能性はほぼありません。

だからこそ、保証協会付き融資からスタートし、返済が終わりそうになったら、折り返し融資を持ち掛ける。もちろん今回はプロパーで。

一旦プロパーで借りれるようになれば、あとは返済実績を作りながら、事業規模に合わせて徐々に借入金額も増やしていけば良いでしょう。

大切なのは、継続して、ずっと借り続け、金融機関からの与信を構築することです。

繰り返し繰り返し、永遠に借り続けることで、資金調達にかかっていたコストや時間が大幅に削減され、会社の現預金は常に豊富でゆとりある事業経営の継続が可能になります。

返済が終わりそうになったら、無借金経営に移行したくなる気持ちもわかります。

私も一時期無借金経営になってしまいましたが、それは単なる自己満足でしかなかったと気づかされました。

借りては返す。死ぬまで借り続ける。

事業永続の前提からも、それくらいの気持ちで資金調達には臨んで頂きたいと思っています。

事業計画書作成でお悩みのあなたへ

実際に融資のおりた事業計画書例25パック実際に融資のおりた事業計画書例25パック

当パックは、実際に日本政策金融公庫や制度融資(信用保証協会付融資)から融資がおりた事業計画書25例を同封しております。

「どのような事業計画書を作成すれば良いかわからない」
「事業計画書を作成したことがない」

これから日本政策金融公庫融資や信用保証協会付融資をお考えの方のお役に立てれば幸いです。
ページの先頭へ

事務所・プロフィール写真

行政書士事務所WITHNESS(ウィズネス)
代表者 行政書士 渡邉 徳人
所在地 〒862-0971 熊本県熊本市新大江1丁目7-45
    (ハローワーク前/駐車場あり)
MAIL:info@1-kigyou.com
営業時間 10時~18時まで 土日祝日休み

powered by 行政書士アシストブログ