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【目次(もくじ)】
- 1.急な資金ニーズに対応してくれるビジネスローン
- 2.自動審査であることを知っておく
- 3.税金の未納がない
- 4.直近決算期が赤字ではない
- 5.1年以上の業歴
- 6.経営者の年齢
- 7.不動産担保融資の場合はエリアに注意
1.急な資金ニーズに対応してくれるビジネスローン
中長期的な融資だけではまかなえない、スポット的な資金ショートに重宝するサービスです。
早ければ2〜3日など数日で資金を工面することが出来ます。
だからこそ、審査にはスムーズに通りたいもの。特に銀行などが手がけるビジネスローンは、比較的低金利というメリットもあります。
大前提として、安定収入のある個人事業主や法人経営者であることが条件に挙げられますが、そのほかにも注視される項目がいくつかあります。
ビジネスローンや事業ローンの審査基準について知っておきましょう。
2.自動審査であることを知っておく
銀行などの店舗で受ける審査は別として、書類送付などだけで即日融資が受けられるビジネスローンの場合、自動審査が行われていることを知っておきましょう。
提出した決算書などの情報をコンピュータのデータベースに入れて、自動的に融資の可否を判定しています。これはスコアリングと呼ばれています。
ここで重要視されるのは、業態や業種のほか、社員数などの会社規模など、数字でその信用力が判断しやすい項目です。
業種や業態として、スタートして間もない中小企業などは不利になりがちですが、開業医や士業の開いた事務所などであれば、安定収益が見込みやすく、審査に通りやすいと言われています。(実際は医者にしても士業にしても経営者次第で天と地なんですが・・・)
また、他社から融資を受けているかも評価ポイントとなります。多数の融資を受けている場合はもちろん、その融資返済を滞納した履歴が残っていると、新規に融資を受ける際に不利となります。
金融機関は「信用情報機関」を利用して情報を共有しているので、直接の申請書類にその情報を記載していなくても、融資側には知られていると思った方が良いでしょう。
3.税金の未納がない
最初に気をつけたいのが、税金の未納や滞納です。
なぜビジネスローン審査に影響するかというと、税金の支払いは、支払い項目の中でも優先度が高いため、融資した資金が税金支払いに使われる可能性があるからです。
定期的に支払義務のある税金を納められない、という習慣そのものが、融資返済に対しても、返済できないのではと金融機関に思われてしまう要因にもなります。
未納・滞納している場合、審査に通る可能性が低いのかというと、ゼロではありません。
それまではきちんと納税していたけれども、資金繰りの問題でやむなく少額の未納が発生している場合や、融資による財務状況改善が見込まれる場合などは、審査で許諾してもらえる可能性もあります。
金融機関の方では、「納税準備資金融資」も用意していますので、税金の未納・滞納になる前に活用を検討したいものです。
4.直近決算期が赤字ではない
ベンチャーキャピタルや商工ローンで、開業時に借りることのできる初期融資はポテンシャルで行われますが、臨時的な資金サポートであるビジネスローンは、基本的にポテンシャルではなく実績に基づいて行われます。
そのため、利益が出ていない決算赤字状態であると、返済能力がないとみなされ、ビジネスローンを受けることは難しいと言われています。
しかし、決算赤字でも審査に通る場合はあります。ポイントは減価償却費。オフィス用具などの固定資産を購入した際、資産の購入費そのものの計上に加え、時価会計の昨今においては減価償却費を併せて計上することとなっています。
減価償却はキャッシュフローとして現金が出ていくわけではありません。そのため、ビジネスローン審査においては、償却費計上後の経常利益ではなく、減価償却前利益が重要となります。こちらが黒字であれば、ビジネスローンを受けられる可能性が出てきます。
5.1年以上の業歴
開業してすぐのころは、商工ローンなどで資金を工面します。恒常的な収入があるからこそ、スポット融資の返済も可能とみなされやすくなります。
ビジネスローンが借りやすくなる法人業務執行期間の目処は、少なくとも1年といわれています。
明確に何年以上、という規定があることは少ないのですが、必要書類の中に「2期分の決算書」と記されていることがあり、事実上業歴が必要になることがあります。
必要とされる書類は主に以下で、一般に財務三表といわれているものです。
- 財務諸表(バランスシート、B/S)
- 損益計算書(P/L)
- キャッシュフロー計算書
業歴が浅く、用意が難しい場合にはその旨を相談することもできますが、審査としては厳しくなることを知っておきましょう。
とくに銀行の場合は2年が一般的なようです。
6.経営者の年齢
事業の継続性判断の指標の一つとして、経営者の年齢も加味されることがあります。
大体、20歳から60代半ば頃までと書かれていることが多く、年齢だけで事業を測られるわけではありませんが、健康状態や経験などについても判断材料となるようです。
7.不動産担保融資の場合はエリアに注意
基本的にビジネスローンは来店不要で申し込みが可能となっていますが、不動産担保融資のように、現物の査定が必要となるローンの場合は、事業所周辺にいることが条件となることがあります。
自身の居住エリアに事業所があるかどうかなどを事前に確認するのが良いでしょう。
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いかがでしたでしょうか。
銀行でのビジネスローンが受けられなかったとしても、金利は上がってしまいますが、ノンバンクのビジネスローンは審査が比較的ゆるくなっています。
審査基準の高い方から申請し、徐々に下げていくと良いでしょう。
また、即日融資を受けたい場合には、午前中に申し込むようにしましょう。
指定の銀行法人口座に振り込みをしてもらう場合が多いため、多くの銀行の記帳時限である15時をすぎると、振り込みが翌営業日扱いとなってしまうためです。